営業代行

荷主開拓で見積もり依頼を受けたら|営業から配車へ渡す案件確認シート

物流の輸送条件と案件内容を確認するイメージ
見積もり前の聞き取りと、配車・運行条件の確認を一つの案件票でつなぎます。

新しい荷主から「この区間をいくらで運べますか」と聞かれたとき、発着地と車格だけでは見積もりの前提が足りない場合があります。荷姿、重量、時間指定、積み降ろしの役割が曖昧なままだと、営業の説明と現場の対応範囲がずれてしまいます。この記事では候補企業の探し方ではなく、具体的な相談を受けてから社内確認へ渡す工程を扱います。

この記事の結論

案件ごとに、確認済み・仮定・未確認を分けた一枚のシートを作ります。営業は必要情報を集め、配車・現場・見積もり責任者が対応可否を確認してから、条件付きの回答または正式な提案へ進めます。

この記事の目次
  1. 候補リストと見積もり用の案件票を分ける
  2. 最低限聞いておきたい案件情報
  3. 架空案件の記入例:単位と確認者を残す
  4. 配車・現場から営業へ判定を返す
  5. 条件が不足する場合の回答例と最終確認
01

候補リストと見積もり用の案件票を分ける

候補リストは企業や拠点との接点を管理するものです。一方、見積もり用の案件票は、ある区間・貨物・開始時期について判断するものです。同じ荷主に複数の輸送相談があれば、案件IDを分け、企業IDに紐付けます。

荷主が「関東配送」と表現していても、具体的な集荷場所・納品先・立寄り順・受付条件で運行は変わります。営業の推測で代表住所を入れず、対象拠点を確認してください。荷主開拓リストの作り方で候補を絞った後に、この案件票を使います。

国土交通省の改正概要では、運送契約時の役務と対価等の書面交付が案内されています。本記事のシートは営業段階の情報整理用であり、法令上必要な契約書面を置き換えるものではありません。

02

最低限聞いておきたい案件情報

営業から社内へ渡す確認項目
区分質問する内容未確認のままだと困ること
区間・拠点正確な集荷先と納品先、立寄り、入構条件走行・受付の前提がずれる
貨物品目、荷姿、個数、総重量、寸法、温度帯必要な車両・設備を判断できない
頻度・変動定期・スポット、曜日、平常時と最大時の物量平常時だけで受け入れ能力を見積もる
時間集荷・納品の指定時間、予約、待機の状況既存運行と組み合わせられるか不明
荷役・附帯作業誰が何を行うか、設備、検品・仕分け等運送以外の作業が抜ける
開始・判断開始希望、回答期限、発注者、社内判断者誰へいつ回答すべきか分からない

「4t車で」と言われても、車両の条件をそれだけで確定しないようにします。貨物の重量・容積・寸法や必要設備を確認し、車両ごとの条件と運行上の制約を担当者が照合します。「未確認」の欄には、次に誰へ聞くかと回答予定も残します。

03

架空案件の記入例:単位と確認者を残す

以下は書き方を示す架空例です。実際の輸送可否、運賃、車両の割当を保証するものではありません。

案件票の記入例
項目記入例状態・次の確認
案件IDSH-001/A社の拠点間輸送企業IDと紐付け
区間埼玉のA倉庫から東京のB拠点詳細住所・進入条件は現場確認待ち
貨物常温雑貨、パレット4枚、総重量1,200kg寸法・荷崩れ対策・積重ね可否は未確認
頻度火曜・木曜の週2回を希望繁忙期の最大物量を荷主へ確認
荷役集荷側は荷主側フォークリフトを想定納品側の設備・作業分担は未確認
時間午後の納品を希望予約枠・受付終了時刻を確認
回答営業担当が条件確認後に連絡配車担当の承認前に受託確約しない

「4枚」「1,200」のように数字だけを保存せず、単位と確認日を付けます。「荷主から聞いた」「営業の仮置き」「現場が確認した」を分けると、確認不足を合意済みの条件と取り違えにくくなります。

04

配車・現場から営業へ判定を返す

社内確認の返し方
判定記録する内容営業の対応
提案準備へ対応できる条件、見積もり担当、回答予定確認済みの前提で提案を準備
条件付きで検討変更が必要な時間・荷役・数量など代替条件を荷主へ相談
情報不足判断できない項目と確認先不足項目だけ再質問
今回は対応不可対応できない条件と理由無理な確約をせず回答

車両の空き状況は回答時点で変わり得ます。見積もり条件と、実際に車両・運行を確保する判断を分けてください。採算の判断では運送だけでなく、待機や荷役、附帯作業、回送など自社で必要な項目を担当者が確認します。営業が公開情報だけで原価や適正価格を決めるものではありません。

外部の営業代行を使う場合も、社内の判断者と回答期限を明確にします。案件票を送った後に誰も確認しない状態を防ぐため、「受付済み」「確認中」「回答待ち」「回答済み」の状態を共有します。

05

条件が不足する場合の回答例と最終確認

荷主への回答例(架空)

ご相談ありがとうございます。現時点では発着地と頻度を伺っておりますが、納品側の荷役方法と時間指定が未確認です。この2点を確認のうえ、配車担当と対応可否・見積もり条件を整理してご回答します。現段階では車両の確保や金額の確約はしておりません。

不足項目を一度に大量に送らず、受託判断を止めている項目から聞きます。回答期限に間に合わない場合は、未確認事項と次の連絡予定を先に伝え、無言で待たせないようにします。

  • 見積もりの前提と荷主の最新の要望が一致している
  • 数量・重量・寸法・時間に単位がある
  • 積み降ろしや附帯作業の担当と範囲が明確
  • 未確定の費用・条件を確定したように書いていない
  • 回答・承認する社内担当者が決まっている
  • 荷主へ送った条件とその版を案件票に保存している

条件が変わったら、古い案件票を上書きするだけでなく、何が変わったかを配車・見積もり担当へ戻します。営業の目的は相談を増やすことに加え、現場が判断できる情報を揃えることです。

参考資料:国土交通省:物流効率化法等の改正概要(2026年10月17日確認)。本記事の記入例・数値は説明用の仮定であり、顧客事例や成果保証ではありません。運用手順は自社の条件に合わせて調整してください。

LIBERAL HEARTS / SALES SUPPORT

営業の運用と実行体制を見直したい方へ

インサイドセールスや新規開拓の実行体制を見直したい方へ。リベラルハーツの総合営業支援の対応範囲をご確認ください。

総合営業支援を見る
この記事の発行元
株式会社リベラルハーツ

営業戦略の設計からアポイント獲得・商談まで、企業の営業活動を支援しています。

運営会社について