インサイドセールス代行

インサイドセールスの商談化率が合わないとき|獲得月別の集計表と照合手順

営業データと集計結果を確認するイメージ
率の高低を判断する前に、同じ顧客群・同じ経過日数で数えているかを確かめます。

マーケティングの表では商談化率10%、営業の表では20%。どちらかが誤りとは限りません。リードを獲得した月と商談が発生した月を混ぜると、同じ活動でも異なる数字になります。本記事は、改善施策そのものではなく、比較できる集計表を作る担当者向けの実務手順です。

この記事の結論

月内に発生した商談件数と、同じ獲得月のリードが商談に進んだ割合を別表にします。対象ID、初回獲得日、初回商談設定日、初回実施日を保存し、同じ観測期間で照合すると数字の差を説明できます。

この記事の目次
  1. 商談月の実績と獲得月の成果を分ける
  2. 元データは一対象一行、日付は別々に残す
  3. 獲得後30日など、同じ長さで比較する
  4. 重複・日程変更・対象外の扱いを固定する
  5. CRMとレポートをIDで照合する
01

商談月の実績と獲得月の成果を分ける

月次の稼働管理では「今月何件の商談を作ったか」が必要です。一方、獲得施策の評価では「その施策で獲得した対象が、その後何件商談化したか」を見ます。目的が違うため、一つの表で兼用しない方が整理しやすくなります。

二つの集計の使い分け
集計数えるもの用途
商談発生月別対象月に初めて設定された商談。過去獲得の対象も含む営業の活動成果・処理量
リード獲得月別その月に獲得した対象が一定期間内に商談へ進んだ件数流入施策・対象群の評価

例えば10月獲得100件のうち10月に10件が商談化し、9月以前の獲得分からも10月に10件が商談化したとします。10月の商談発生数は20件ですが、「10月獲得分の商談化率」を20÷100=20%とは計算できません。分子に別の母集団が入るためです。これは説明用の仮定です。

CRMのレポートも、登録日・ステージに入った日・活動日のどれを絞るかで対象が変わります。HubSpotの公式手順もステージ間の転換を扱っています。自社の画面で、日付フィルターの対象項目を先に確認してください。

02

元データは一対象一行、日付は別々に残す

見込み客を人物単位で集計するならコンタクトID、企業単位なら企業IDを使います。途中で単位を変えないよう、レポート上部に明記します。初回商談化を測る表では、同じ対象の再商談を新規の商談化として増やしません。

集計台帳の必須列
列記録例・意味
集計対象IDL-001。同名やメール変更があっても追跡するキー
初回獲得日時・流入元問い合わせ、資料請求など。後の再訪と区別
初回商談設定日時日程に合意した日時。予定される開催日時ではない
初回商談実施日時実際に実施した日時。未実施は空欄
状態・除外理由進行中、停止、対象外、重複など
観測終了日・抽出日時何日までの変化を反映した表か

単なる空欄を「商談なし」と確定しないことも重要です。未入力なのか、まだ商談化していないのかを確認し、入力遅延がある場合は件数を別記します。獲得日時を再インポート日で上書きすると過去の母集団が変わるので、取込日とは分けます。

03

獲得後30日など、同じ長さで比較する

コホートとは、同じ時期などの条件でまとめた対象群です。ここでは獲得月ごとの集団を指します。仮に「獲得日時から30日以内の初回商談設定」を測る場合、30日経過した対象だけで確定版を作り、未経過分は速報として分けます。30日は推奨平均ではなく、自社の検討期間に合わせる例です。

架空の獲得月別集計
獲得月対象数30日以内の商談設定判定
8月100件20件/20%全対象の30日が経過
9月100件15件/15%全対象の30日が経過
10月80件現時点で8件観測中。確定率と比較しない

この表は、9月の最終獲得分も30日を経過した時点を想定した架空例です。率を出す式は「同じ対象群の30日以内商談化件数÷その対象群の件数」。分母が0なら0%とせず、計算対象なしと表示します。商談実施率を測る場合は、分子のイベントを初回実施へ変え、設定率と別の列にします。

04

重複・日程変更・対象外の扱いを固定する

数字がずれるケースと処理例
ケース処理
同じ人が資料を2回請求人物単位なら1件。再請求は活動として保存
商談が翌月へ延期設定日時は保持。予定日時だけ更新
商談をキャンセル設定済みの事実は保持し、実施数には含めない
後から対象外と判明全獲得ベースでは残し、適合対象ベースを別表にする
複数人が同じ会社から流入人物単位・企業単位を分け、合算しない
月次締め後に入力漏れ判明訂正版の版・差分件数・理由を保存

営業対象外を分母から除けば率は上がりやすくなります。除外が悪いわけではありませんが、全獲得数、除外数、対象数を併記し、都合のよい対象だけ残していないか確認します。

05

CRMとレポートをIDで照合する

  1. 同じ抽出時刻・タイムゾーンで、両方の対象ID一覧を用意します。
  2. 片方にしかないIDを抽出し、重複、獲得日、対象外条件の違いを調べます。
  3. 共通IDの商談設定日・実施日を照合し、更新日を誤って使っていないか確認します。
  4. 差の理由を「母集団」「イベント定義」「期間」「入力遅延」に分類します。
  5. 定義を修正した後、同じデータで再集計し、担当者同士で件数を確認します。

会議で共有するのは率だけでなく、分子/分母、観測期間、未確定件数、前回からの変更点です。「今月の商談20件」「獲得月別の30日商談化率15%」のように名称も分けると、達成件数と改善率を取り違えにくくなります。

集計条件を揃えてから、商談化率の工程別改善へ進みます。数字の不一致を解消しただけで、営業成果が改善したとは判断しないでください。

参考資料:HubSpot:カスタムファネルレポート(2026年10月17日確認)。本記事の記入例・数値は説明用の仮定であり、顧客事例や成果保証ではありません。運用手順は自社の条件に合わせて調整してください。

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この記事の発行元
株式会社リベラルハーツ

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