営業で押さえる稟議・決裁プロセス|確認項目・提案資料・停滞への対応

担当者が前向きでも、社内承認に必要な情報が足りなければ商談は止まります。稟議と決裁の違い、確認する関係者、資料の構成、進捗管理の方法を解説します。
01
稟議と決裁の違いを理解する
稟議は、提案内容について関係者の確認や承認を得る社内手続きです。決裁は、権限を持つ人が最終的に判断することを指します。組織ごとに手順や権限が異なるため、会社規模だけで決めつけないようにします。
| 役割 | 主に確認すること | 営業が支援すること |
|---|---|---|
| 起案者・推進者 | 導入する理由と社内説明 | 説明に使える資料の整理 |
| 利用部門 | 業務に合うか・運用できるか | 使い方と変更点の確認 |
| 専門部門 | 契約・情報管理・購買条件等 | 必要書類と回答の用意 |
| 決裁者 | 費用・必要性・リスク・優先度 | 判断材料を簡潔にまとめる |
02
初期段階で確認する項目
| 項目 | 質問例 |
|---|---|
| 手順 | 導入を進める場合、どのような確認や承認が必要ですか? |
| 関係者 | 利用部門のほかに相談する部署はありますか? |
| 判断条件 | 社内で重視される比較項目は何ですか? |
| 必要資料 | 起案に必要な資料や書式はありますか? |
| 時期 | 予算や会議の日程で考慮すべきことはありますか? |
| 担当 | 資料の確認や社内調整はどなたが進めますか? |
相手が把握していない部分は未確認として残します。顧客の社内規程そのものの提供を求めるのではなく、今回の検討に必要な手続きと条件を、差し支えない範囲で確認します。
03
稟議に使いやすい提案資料を作る
- STEP 01手順を知る関係者と判断条件を確認
- STEP 02資料を揃える課題・費用・効果・負担を整理
- STEP 03懸念に答える不足情報を担当者と確認
- STEP 04次を合意提出・確認・契約の予定を決める
| 項目 | 載せる内容 |
|---|---|
| 導入の目的 | 現状の課題と改善したい状態 |
| 選択肢 | 自社案・他の方法・現状維持の比較 |
| 費用 | 初期・継続・追加費用と対象範囲 |
| 期待効果 | 根拠と前提を明記した効果の見込み |
| 運用 | 導入工程、担当、必要な社内作業 |
| リスク | 懸念事項と対応、未確認の条件 |
提案書をそのまま転送するだけでなく、社内説明の要点を短くまとめます。試算と実績は分け、見込みを確定した成果として記載しないことが重要です。
04
稟議が止まる理由と次の確認
| 状態 | 原因の候補 | 確認・支援 |
|---|---|---|
| 起案されない | 優先度や説明材料が不足 | 導入目的と必要資料を再確認 |
| 差し戻し | 費用・条件・運用面の疑問 | 指摘事項ごとの回答を用意 |
| 会議待ち | 審議日程や予算時期 | 予定日と追加準備を確認 |
| 承認後に止まる | 契約・購買・導入準備 | 残る手続きと担当を確認 |
「まだですか」と繰り返すより、「追加で必要な情報はありますか」と確認します。推進者の合意なく決裁者へ直接働きかけると、社内調整を難しくする場合があります。
05
CRMで判断待ちを見える化する
| 情報 | 記録例 |
|---|---|
| 現在の状態 | 起案準備・提出済み・追加確認・承認済み |
| 未解決事項 | 回答が必要な質問と担当部門 |
| 次回行動 | 営業側と顧客側の担当・期限 |
| 予定 | 審議予定と契約・開始の見込み |
| 確認日 | いつ誰から得た情報か |
承認済みと契約締結済みを区別します。稟議を通過しても、契約条件の最終確認や発注手続きが残る場合があるためです。
あわせて読む:営業パイプラインの管理方法
06
よくある質問
決裁者と会えば稟議は不要になりますか?
組織の手順によります。決裁者の意向とは別に、購買・法務・利用部門の確認が必要な場合があります。
稟議書を代わりに作ってよいですか?
顧客の判断と承認の責任は顧客側にあります。営業は資料や記載案を提供し、内容や社内事情は担当者に確認してもらいます。
決裁時期が分からない場合は?
分からない理由と次に確認できるタイミングを整理します。根拠のない締結予定日を設定しないようにします。
LIBERAL HEARTS / SALES SUPPORT
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