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新規事業における営業設計の基本とは?ターゲット・訴求・手法の決め方

新規事業における営業設計の基本とは?ターゲット・訴求・手法の決め方

最終更新日:2025.12.29

新規事業を立ち上げたものの、「営業をどう進めればいいのか分からない」と悩む担当者や責任者は少なくありません。既存事業で成果が出ていた営業手法が通用せず、実績や導入事例がない状態で、ターゲットや訴求、営業手法をどう決めればよいのか迷ってしまうケースも多いでしょう。

新規事業の営業が難しく感じられるのは、売り方以前に「営業の設計」が整理されていないことが原因です。誰に、どの価値を、どの手法で届けるのかを明確にしなければ、営業活動は手探りになり、改善も進みません。本記事では、新規事業における営業設計の基本として、ターゲット・訴求・営業手法の考え方を体系的に解説します。

本記事のポイント

  • 新規事業の営業がうまくいかない理由は何か?

ターゲット・訴求・営業手法が整理されていないまま営業を進めると、提案内容や商談の質が安定せず、成果が属人化して再現性のない営業になりやすい。

  • 新規事業の営業設計で最初に考えるべきことは何か?

売り方や営業手法を検討する前に、誰のどんな課題を解決する事業なのかを明確にし、仮説検証を前提とした営業設計を行うことが重要になる。

  • 新規事業の営業を前に進めるために何が必要か?

ターゲット・訴求・営業手法を一貫した設計で整理し、営業活動を通じて得られた結果をもとに改善を重ねることで、手探り状態から抜け出しやすくなる。

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目次

新規事業における営業設計が重要な理由

新規事業の営業が難しいと感じられる最大の要因は、営業担当者の能力や努力不足ではありません。多くの場合、営業活動そのものを支える「設計」が存在しないまま、手探りで動き始めてしまっていることに原因があります。新規事業では、既存事業と異なり前提条件が大きく変わるため、営業設計の有無が成果を大きく左右します。

 

ここでは、新規事業において営業設計が不可欠となる理由を整理します。

市場や顧客が未確定な状態から始まるため

新規事業では、狙う市場や顧客像が完全に固まっていない状態で営業を開始するケースがほとんどです。顧客の課題やニーズが仮説段階のまま進むため、誰に向けてどの価値を届けるのかが曖昧になりやすく、営業活動が場当たり的になってしまいます。

 

営業設計がなければ、商談ごとに提案内容が変わり、なぜ成果が出たのか、なぜ失敗したのかを振り返ることも難しくなります。不確実性が高いからこそ、営業設計によって検証の軸を明確にする必要があります。

実績や導入事例がない状態で営業する必要があるため

新規事業では、既存顧客の声や導入事例といった「分かりやすい説得材料」が揃っていません。そのため、従来の営業のように実績を前面に出した提案ができず、訴求の組み立て方に迷いやすくなります。営業設計がない状態では、機能説明や抽象的なメリット訴求に偏り、顧客に価値が伝わらない営業になりがちです。

 

あらかじめ営業設計として訴求の方向性を定めておくことで、実績がなくても一貫性のある営業活動が可能になります。

検証と改善を前提に営業を進める必要があるため

新規事業の営業は、一度決めたやり方を継続するものではなく、試行錯誤を前提に改善を重ねていくプロセスです。しかし、営業設計がないままでは、どの要素を改善すべきか判断できず、結果として同じ失敗を繰り返してしまいます。

 

営業設計によって、ターゲット・訴求・手法の関係性を整理しておくことで、営業結果をもとに仮説を更新しやすくなります。検証と改善を回すためにも、営業設計は欠かせない土台となります。

新規事業の営業設計で押さえるべき前提

新規事業の営業では、ターゲットや訴求、営業手法を考える前に、まず共通認識として押さえておくべき前提があります。これらの前提が共有されていない状態で営業設計を進めると、成果が出ない原因を正しく捉えられず、改善の方向性も定まりません。新規事業ならではの前提条件を整理しておくことが、以降の営業設計をブレなく進めるための土台になります。

 

本章では、新規事業の営業設計において、あらかじめ理解しておくべき前提を明確にします。

市場ニーズは仮説であり確定していない

新規事業では、顧客ニーズや市場の反応はあくまで仮説の段階にあります。机上の調査や企画段階で立てた想定が、実際の顧客と必ずしも一致するとは限りません。そのため、営業活動は「正解を当てにいく行為」ではなく、「仮説を確かめる行為」として捉える必要があります。

 

この前提を共有していないと、営業結果が出なかった際に方向転換が遅れ、機会損失につながりやすくなります。

営業活動そのものが仮説検証の場になる

新規事業において、営業は単なる受注手段ではなく、顧客理解を深めるための重要な検証プロセスです。商談で得られる反応や質問、断られた理由そのものが、事業や訴求を見直すための貴重な情報になります。

 

この前提が欠けていると、成果の有無だけで営業を評価してしまい、学びが蓄積されません。営業活動を通じて前提を検証し、次の設計に反映する視点が不可欠です。

短期成果より学習スピードが重視される

新規事業の立ち上げ初期では、短期間で大きな売上を立てることよりも、どれだけ早く学習できるかが重要になります。無理に成果を追いすぎると、検証に向かない案件やターゲットに時間を使ってしまい、本質的な改善が進まなくなります。

 

学習スピードを重視する前提に立つことで、営業設計も検証しやすい形に整えやすくなります。

新規事業の営業設計における基本的な考え方

前章で整理した前提を踏まえると、新規事業の営業では、既存事業と同じ発想で「売ること」だけを目的に動くと行き詰まりやすいことが分かります。不確実性が高い環境では、営業活動をどう捉え、どう設計するかという考え方そのものが成果を左右します。本章では、新規事業の営業設計を進めるうえで軸となる基本的な考え方を整理します。

売ることよりも「刺さる条件」を見つける

新規事業の営業では、最初から多くの顧客に売ろうとするよりも、「どの条件なら刺さるのか」を見極めることが重要になります。誰に、どんな課題があり、どの文脈で価値を感じてもらえるのかを明らかにしなければ、営業活動は広く浅いものになってしまいます。

 

刺さる条件を見つける視点を持つことで、営業は単なる受注活動ではなく、事業の方向性を定めるための重要なプロセスになります。

営業を再現可能なプロセスとして捉える

新規事業の立ち上げ初期では、特定の営業担当者のスキルや経験に成果が依存しやすくなります。しかし、それでは成功要因がブラックボックス化し、改善や拡張が難しくなります。営業を再現可能なプロセスとして捉え、どのような流れで商談が進み、どこで反応が変わるのかを整理することが重要です。この考え方があることで、営業設計は個人任せではなく、組織として蓄積できるものになります。

結果をもとに設計を更新し続ける

新規事業の営業設計は、一度作って終わりではありません。営業活動を通じて得られた結果や顧客の反応をもとに、前提や設計を見直し続けることが求められます。成果が出なかった場合も失敗と捉えるのではなく、設計を修正するための材料として扱う視点が重要です。設計を更新し続ける考え方を持つことで、営業は次第に精度を高め、再現性のある形へと近づいていきます。

新規事業におけるターゲット設計

新規事業の営業設計において、最も成果に直結しやすい要素がターゲット設定です。誰に売るかが定まらなければ、訴求も営業手法も曖昧になり、営業活動は一気に難易度が上がります。特に新規事業では、最初から幅広い顧客を狙うほど失敗しやすくなります。本章では、新規事業ならではの視点で、ターゲットをどのように設計すべきかを整理します。

初期ターゲットは意図的に絞り込む

新規事業の立ち上げ初期では、可能性を広げたいという意識から、ターゲットを広く設定してしまいがちです。しかし、ターゲットが広すぎると、営業メッセージがぼやけ、どの顧客にも強く刺さらない状態になります。

 

初期フェーズでは、あえて対象を絞り込み、特定の条件を満たす顧客に集中することが重要です。ターゲットを限定することで、営業活動から得られる反応も明確になり、次の改善につなげやすくなります。

課題の深さを基準に優先順位を決める

ターゲットを考える際に、業界や企業規模といった属性だけで判断すると、本質を見誤ることがあります。重要なのは、その顧客が抱えている課題の深さや緊急性です。課題が表面的な顧客よりも、切実な課題を抱えている顧客のほうが、新しい提案にも耳を傾けやすくなります。課題の深さを基準にターゲットを選ぶことで、実績がない新規事業でも商談の質を高めやすくなります。

検証しやすさを重視して対象を選ぶ

新規事業の営業では、すべてのターゲットが同じ価値を持つわけではありません。営業設計の観点では、検証しやすいターゲットかどうかも重要な判断基準になります。意思決定者にアクセスしやすいか、フィードバックを得やすいかといった点は、学習スピードに大きく影響します。

 

検証しやすいターゲットを選ぶことで、営業活動から得られる学びを早く次の設計に反映できるようになります。

新規事業における訴求設計

ターゲットを定めたあとは、その相手に何をどのように伝えるかを設計する必要があります。新規事業では実績や導入事例が揃っていないため、既存事業と同じ訴求を行っても十分に価値が伝わりません。訴求設計が曖昧なままでは、商談のたびに説明がブレてしまい、営業活動の検証も進みにくくなります。本章では、新規事業ならではの訴求設計の考え方を整理します。

機能ではなく価値から訴求を組み立てる

新規事業の営業では、プロダクトの機能や仕様を説明するだけでは、顧客の関心を引くことは難しくなります。顧客が本当に知りたいのは、その機能によって自分たちの課題がどう変わるのかという点です。価値を起点に訴求を組み立てることで、実績がなくても顧客の状況に即した提案がしやすくなります。機能はあくまで価値を支える要素として位置づけることが重要です。

導入事例の代わりに課題理解を示す

新規事業では、具体的な導入事例を提示できないことがほとんどです。その場合、無理に実績を強調するのではなく、顧客の課題をどれだけ正確に理解しているかを示すことが重要になります。自社が顧客の状況や背景を深く理解していると伝われば、信頼感は自然と高まります。

 

課題理解を軸にした訴求は、新規事業において実績の不足を補う有効な手段となります。

顧客の言葉を起点にメッセージを磨く

訴求設計は、一度作って完成するものではありません。商談やヒアリングを通じて得られた顧客の言葉をもとに、メッセージを磨き続けることが重要です。顧客が使う表現や悩みの言い回しを取り入れることで、訴求の説得力は高まります。顧客の言葉を起点に訴求を更新していくことで、営業活動全体の精度も徐々に向上していきます。

新規事業における営業手法の選び方

新規事業の営業では、どの手法を選ぶかによって、検証のスピードや得られる学びの質が大きく変わります。既存事業で成果が出ていた手法をそのまま使っても、新規事業では期待した結果が得られないことも珍しくありません。重要なのは、手法そのものの流行や一般論ではなく、新規事業のフェーズに適しているかどうかです。本章では、新規事業における営業手法の選び方の考え方を整理します。

検証効率を基準に手法を選定する

新規事業の営業手法は、受注数の最大化よりも、仮説をどれだけ効率よく検証できるかを基準に選ぶ必要があります。多くの顧客と接点を持れても、反応やフィードバックが得られなければ学習は進みません。誰と、どんな会話ができるのかを重視し、検証につながる手法を選定することが重要です。検証効率の高い手法ほど、次の改善につなげやすくなります。

初期はスケールより確度を優先する

新規事業の立ち上げ初期では、営業活動を一気に拡大しようとすると、設計が固まらないまま工数だけが増えてしまいます。まずは少ない接点でも、質の高い商談を積み重ねることが重要です。確度の高いターゲットに対して深く向き合うことで、訴求や条件の精度が上がり、後のスケールにもつながります。初期フェーズでは、量よりも確度を優先した手法選択が求められます。

ターゲットとの接点を最短で作る

営業手法を選ぶ際には、ターゲットとの接点をどれだけ早く作れるかも重要な視点です。検証を進めるためには、意思決定に関わる人物と直接対話できる環境が必要になります。接点を作るまでに時間がかかる手法では、改善のサイクルも遅くなってしまいます。

 

ターゲットとの距離を縮めやすい手法を選ぶことで、新規事業の営業は前に進みやすくなります。

新規事業の営業設計で失敗しやすい理由

新規事業の営業がうまく進まないケースには、いくつか共通した失敗パターンがあります。これらは個々の営業スキルの問題ではなく、営業設計や考え方の段階でつまずいていることが原因です。失敗の理由を理解しておくことで、同じ状況に陥るリスクを下げ、早い段階で軌道修正しやすくなります。本章では、新規事業の営業設計で起こりやすい失敗の理由を整理します。

既存事業のやり方をそのまま持ち込んでしまう

新規事業の営業で最も多い失敗が、既存事業で成果を出してきた営業手法や進め方を、そのまま当てはめてしまうことです。新規事業では市場環境や顧客の温度感が大きく異なるため、同じやり方ではうまくいかないことがほとんどです。過去の成功体験に引っ張られると、営業設計を見直す視点を失い、改善のタイミングを逃してしまいます。

手法ありきで営業を設計してしまう

「とりあえずテレアポをやろう」「まずは広告を出そう」といったように、手法から先に決めてしまうのも典型的な失敗です。ターゲットや訴求が整理されていない状態で手法を選んでも、営業活動はうまく機能しません。手法はあくまで設計を実行するための手段であり、順序を誤ると検証も改善も難しくなります。

組織全体で戦略を共有するための工夫

新規事業の営業では、短期的な成果に過度にこだわることで、本来得られるはずの学びを見落としてしまうことがあります。受注できたかどうかだけを評価軸にすると、なぜうまくいったのか、なぜ失敗したのかが整理されません。営業活動から学習が得られなくなると、設計の更新が止まり、同じ課題を繰り返すことになります。

まとめ|営業戦略の立て方に迷ったときに進むべき方向

新規事業の営業が難しくなる主な原因は、ターゲット・訴求・営業手法が整理されないまま進めてしまうことにあります。売り方以前に営業の設計が曖昧だと、成果が出なくても原因を特定できず、同じ試行錯誤を繰り返してしまいます。新規事業では、正解を探すのではなく、設計を軸に検証と改善を重ねる姿勢が重要です。

 

リベラルハーツでは、新規事業の営業を実行だけでなく、営業設計の整理から一貫して支援しています。ターゲットや訴求を明確にし、検証しやすい営業手法を設計することで、手探りになりがちな新規事業の営業を前に進めることが可能です。新規事業の営業に迷いがある場合は、リベラルハーツのように、設計から伴走できる外部パートナーを活用するのも一つの選択肢といえるでしょう。

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